hammerkammerの日記

アウトプット用で始めました。文章がめちゃくちゃだったらすみません

東雲侑子は短編小説をあいしている

読んだことの無いジャンルに挑戦しようと思いライトノベル、しかも恋愛小説を読んでみることにした。読んだ感想としてはライトというだけあって読みやすかった。純文学に比べたら、スイスイ読み進められた。頭の中で映像がとても想起しやすい。漫画といわゆる普通の小説との間にあるようなイメージだ。
 
内容の感想としては、甘酸っぱい。まだ自分一人ではできることが少なくて、その中でどうしていいか悩み苦しむ。それでも最後は答えを出してそれに向かって怯えながらもまっすぐ走り出す。そんな青春の1ページを主人公の心情を中心に描いた小説。新鮮味は無いが、ジブリ映画がやってるとつい見てしまうような安心感のある小説。
東雲侑子は短編小説を多くの人の人生のようだと考え、人生は長編小説のように壮大なものでなく短編小説のようにページにすれば数十ページ程度のものでしかない。けどそんな人生だって素敵だと思える。だから短編小説が好きなのだと言う。
そのタイトルを表すようにこの小説は特に取り留めるところは無いように感じる。どこかで見たような新鮮味に欠ける話だと思う。けど、そんな人生だって素敵なんだという作者の思い、主張が敢えてそうさせてるのではないだろうか。それによって、ありきたりな話にも意味が感じられ、読んでてとてもしっくりくるという印象を受け取れた。これがとんでもなく斬新で波乱万丈の物語だったらテーマとの齟齬を感じてしまう。もちろん新鮮味に欠けるといってもあくまでフィクション内での話だが。実際の人生でこんなことが起こったら新婚さんいらっしゃいでエピソードを話しててもおかしくない。