hammerkammerの日記

アウトプット用で始めました。文章がめちゃくちゃだったらすみません

満願

満願  


1 仏語。願望が満たされること。
2 期限を定めた神仏への祈願の日数が満ちること。結願 (けちがん) 。


太宰治の満願を読んだ。3ページしかない小説で人間失格の後に読んだから、読んだあとに余計に清々しい感覚になれた。ただ、小説を読んだあと一体何の願望が満たされたのだろうと思った。


あらすじは医者と親しくなった太宰らしき主人公が新聞を読みに毎朝その医者の家に散歩がてらに立ち寄る。そこに肺を患ってる主人のために薬をもらいにくる女性。医者からは何か分からないが(肺を患ってるからタバコかなと思う)お許しが出てないが、ある日薬をもらいに来たその女性にお許しが出て上機嫌で帰って行く。その姿を縁側で見ていた主人公がとても清々しい気持ちになったというもの。


たった3ページしかないのに登場人物の人間性がありありと見えるようですごいなと思った。それに読後感も良かった。主人公が太宰であるなら太宰は破綻した生活を送っていたようなので、そんな中で見た美しい光景に心が安らぎ、自分の望んでいたのはこれだったのだと思ったのかもしれない。