hammerkammerの日記

アウトプット用で始めました。文章がめちゃくちゃだったらすみません

論文の書き方

まず始めにこの本は論文の書き方というタイトルだが、このタイトルはあまり適切ではない。というのは、この本は論文の書き方を教えてくれるテクニック本というよりは、筆者が文章を書いてきた中で得た経験を基にした思想や哲学が語られているからである。
 
もちろんテクニックも書いているのだが、それを吸収してお終いというのではなく、どうして筆者がそう考えたのかという思想や哲学の方が大事だと考える。筆者も文章を真似してる内にその相手の思想が自分に溶け出して影響を与えてくると言ってるように、この本も何度も読み返すことで筆者の思想を自分の物とし、それによって始めて文章に活きてくるものと思われる。
 
ただ私は今すぐこの本を読み直そうとは思わない。思わないというより読み直そうという気が起きてこないのである。書いている文章が特別難しいという訳ではないのだが疲れてしまう。この手の本を読み慣れてないせいなのかもしれない。無理しても頭に入ってこないので気長に待つことにする。
 
とりあえず、この本をまとめてみようと思う。この本で筆者が最も言いたいことは「言葉は本質を見据えるためにあるものなので、静かにそして丁寧に使うべきである」ということである(ここで言う言葉とは書き言葉のこと)。文章を派手に飾り立てるように使ってしまうとそこばかりが華やいで、肝心の本質が見えなくなってしまうということである。言ってみれば言葉というのは何億光年も先にある星を見るための望遠鏡みたいなものなのである。より精度の高い物を作ればその星の詳細を知ることが出来るが、例えどんなに精度の高い物を作ろうと、昨今のスマホのように撮った物にアプリを使って過度の装飾をしてしまえば実像を捉えることは難しくなってしまう。
 
なぜ言葉には本質を見据える力があるのか。それは、本質というものは抽象的な存在であるため映像では捉えることが出来ない。だから本質を見据えるためには言葉というこれまた抽象的な存在を使わなければならないのである。