火花
これからは小説を読んだときの感想は、ハンマとカンマの二人に別れて会話形式で喋ろうかなと思います。ネタバレ含みます。
てことで、
ハンマ「おいすー、火花読んだよ!」
カンマ「火花って、あの又吉さんの?」
ハンマ「うん」
カンマ「どうだった?」
ハンマ「うーん…」
カンマ「ん?何?面白くなかったの?」
ハンマ「いや、そういう訳じゃないんだけど、コンビニ人間に続いて純文学二冊目なんだけど純文学ってあれなんかな!?何か気持ち悪いもんなんかな!?」
カンマ「気持ち悪かったの?」
ハンマ「正直、ラストはちょっと引いた。いや、面白くないとかそういうことではないんだよ。ラスト手前とかは目頭熱くなったりしたし。むしろそこラストに持って来いよと」
カンマ「ふーん、ざっくりどんな話なの?」
ハンマ「うん。漫才師の話なんだけど、主人公の徳永とその徳永が師匠と仰いでる神谷を中心に芸人のシビアさとか苦悩とかを描いた話」
カンマ「自伝的な感じ?」
ハンマ「そうかもね。俺は主人公の徳永を又吉、神谷を千鳥の大悟をイメージして読んだら、結構しっくりきた。神谷の方は実際は又吉の先輩何人かを合わせた感じってネットで書いてあったけどね」
カンマ「あの二人アメトーークで仲良い企画で一緒に出てたもんね」
ハンマ「読み始めて一番最初に思ったのは、読みにくっ!!って思っちゃった。否定的なことばっか言うのもなんだかなと思うんだけど思っちゃったから」
カンマ「まぁ、それはしょうがない。感想だから。んで、どの辺が?」
ハンマ「始まりが花火大会の営業で徳永のコンビが漫才をしている所から始まるんだけど、上手くいかずにぼろぼろに打ちのめされるの。その後なんか急に、それでもここで一生涯の師匠に会えたことは大きなことだった。みたいな」
カンマ「神谷に会えたってこと?」
ハンマ「うん、そうなんだけど。事前にそれを知ってれば、そうなるんだろうけど神谷がまだ出てくる前だから、ん?師匠?どういうことって思って。他にもそういう分かりづらい所あったりして、読みにくいなぁと思った」
カンマ「神谷出てくる前なんだ。それはちょっと混乱するかもね」
ハンマ「そうなのよ。まぁ、すぐ出てくるんだけど」
カンマ「良いとこは無いの?」
ハンマ「そんなことないよ。さっきも言ったけど、ラスト手前で引退のラスト漫才するんだけど、そこはうるっときたし、作者が芸人というものが大好きだっていうその熱量が伝わってきたよ。とにかくこの作品にその熱を注ぎ込んでる感じ。あと、出てくる人が全員良い人ばっかで作者の優しい人柄がわかるよ。毒気のある人も個人的には欲しいけど」
カンマ「引退するの!?切なっ!!けど又吉さんの芸人に対する思いは気になるね」
ハンマ「うん。哲学とかがガンガン盛り込まれてるから。ハッとさせられて面白かったよ。ちょっとうっとうしかったけど」
カンマ「いや、上げてから落とすなぁ。どっちなの?」
ハンマ「いや、面白かったのも事実だよ。」
カンマ「だけど?」
ハンマ「だけど、なんか哲学が表に出てきすぎてて。特に作者が有名人で、しかも本業の話しでしょ。現実の作者の方に目が行っちゃうっていうか。あー、こんなこと考えてるんだなぁって」
カンマ「ふーん、そういうもん!?」
ハンマ「神谷が徳永に師匠としてお笑い哲学を語ってる場面だから仕方ないのかもしれないけど。もう少し文章に溶け込んでて、それをこっちが感じ取りながら読むとかの方が好き」
カンマ「難しいこというね。そんなの感じ取れるの?」
ハンマ「いや知らんけど。例えばの話」
カンマ「知らんのかい!んで、結局面白かったの?そこが一番気になる」
ハンマ「うーん、正直微妙。もちろん俺自身が純文学の読み方をまだ知らないってこともあると思うんだよね。だから、他の作品も読んでから、また読み直してみればまた違った感想になるのかもしれないね」
カンマ「なるほどね!ありがと!!おやすみzzz」